

処理中のまま放置してしまうと、年末調整に間に合わず控除を1年分丸ごと受け損なうことがあります。

マイナポータルの確定申告画面にある「証明書等の取得状況の確認」では、証明書の状態が「未完了」「処理中」「完了」の3段階で表示されます。 「処理中」は、発行主体(金融機関や保険会社)がマイナポータル連携の準備を進めている段階です。データが実際に取得できるようになるまで、数日かかることがあります。
関連)https://www.keisan.nta.go.jp/r7yokuaru/r7myna/myna5/cid566.html
これは電子手続き上のステータスの話です。
住宅借入金等特別控除証明書(住宅ローン控除証明書)は、税務署から交付されるもので、2年目以降の年末調整に必要な書類です。 1年目の確定申告時に「電子交付」を選択しておくと、e-Taxのメッセージボックスに届く仕組みになっています。 マイナポータル連携を使って確定申告する場合は、金融機関から送られてくる年末残高等情報もこの「処理中」ステータスに関係します。
関連)https://e-estate.jp/media/estate-sale/blog/13241/
つまり、「処理中」は異常ではありません。
ただし、いつまでも「処理中」のままであれば対処が必要になるケースもあります。処理が完了しないと、確定申告の入力に必要なデータを電子的に取り込めないため、書面(紙)での手続きに切り替えるか、別の方法を検討する必要があります。
処理にかかる日数は、手続きを完了した時期によって異なります。 国税庁のFAQによると、以下が目安です。
| 登録完了の時期 | 年末残高情報の格納時期 |
|---|---|
| 前年末(12月31日)までに完了 | 翌年2月中旬に格納 |
| 年明け〜2月初旬までに完了 | 2月中旬以降、順次格納 |
| 2月中旬〜10月の間に完了 | 登録完了から2〜5営業日(土日祝除く)後 |
第一生命などの保険会社の場合は、マイナポータル連携の利用申込から通常4〜6営業日程度で交付されます。 金融機関によっても若干の差があるため、自分が利用している金融機関の案内を確認しておくのが確実です。
関連)https://www.qa.dai-ichi-life.co.jp/faq/show/1127?category_id=31&site_domain=default
住信SBIネット銀行の場合は、2025年以降にお借入れの方は2026年1月に残高調書を税務署へ提出し、2月中旬頃から対応が開始されます。 このように、金融機関ごとにスケジュールが異なる点は見落とされやすいです。
関連)https://www.netbk.co.jp/contents/lineup/home-loan/mynaportal.html
金融機関ごとの違いに注意が必要です。
「処理中」が1週間以上続く場合、いくつかの原因が考えられます。原因を把握しておくと、問い合わせ先を絞りやすくなります。
主な原因は以下の通りです。
関連)https://www.qa.dai-ichi-life.co.jp/faq/show/1127?category_id=31&site_domain=default
関連)https://zei-komon.com/?p=23456
関連)https://www.chuko.polusnet.com/column/detail.php?n=538
「処理中」が続いていても、原因は1つとは限りません。
特に見落とされやすいのが「電子交付の選択」です。確定申告の際に「電子交付を希望する」にチェックを入れていると、紙の書類は届きません。 秋になっても郵便が来なくて初めて気づく、というケースが実際に報告されています。確定申告時の選択内容を、税務署に電話で確認するのが最も確実です。
関連)https://zei-komon.com/?p=23456
処理が完了しない場合、状況に応じて対処先が変わります。
①マイナポータル連携での問題の場合
まずマイナポータルの「証明書等の取得状況の確認」画面を再度確認します。 ステータスが「未完了」のままであれば、金融機関側の手続きが終わっていない可能性があります。利用している金融機関のマイナポータル連携用の問い合わせ窓口に連絡してください。
関連)https://faq.myna.go.jp/faq/show/10214?category_id=200&site_domain=default
②紙の書類(住宅借入金等特別控除申告書)が届かない場合
11月を過ぎても届かない場合は、所轄の税務署に問い合わせます。 再発行を希望する場合は、以下の手順を踏みます。
関連)https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/107832/
関連)https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/107832/
即日対応できることもあります。
③e-Taxでの電子ダウンロードという選択肢
マイナンバーカードを持っている場合は、e-Taxのシステムを利用して証明書データをPDFでダウンロードすることも可能です。 手続きは「e-Taxソフト(WEB版)」にログインし、「通知書等」メニューから「住宅借入金等特別控除証明書」を選択するだけです。
関連)https://www.keisan.nta.go.jp/r6yokuaru_sp/socat2/socat22/scid1274.html
e-Tax活用が一番手軽です。
国税庁の「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書の電子交付」に関する案内は、公式ページで詳細を確認できます。
住宅ローン控除の手続きに関する公式の詳細はこちら。
年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受ける方へ|国税庁
住宅ローン控除の証明書には「書面交付」と「電子交付」の2種類があります。どちらを選ぶかで、処理中の状況や確認方法が変わります。
| 項目 | 書面交付(紙) | 電子交付 |
|---|---|---|
| 交付時期 | 入居2年目の11月下旬頃 | 毎年11月中旬頃 |
| 交付先 | 自宅への郵送 | e-Taxメッセージボックス |
| 紛失リスク | あり(再発行が必要) | 低い(ダウンロードで再取得可) |
| マイナポータル連携 | 対応外 | 連携可能 |
| 年末調整への提出方法 | 紙を雇用主に提出 | XMLデータを提出(またはPDF) |
電子交付の方が確認・管理はしやすいです。
マイナポータル連携の詳しい手順については、以下が参考になります。
住宅ローン控除 マイナポータルで連携|東京ビジネスパートナーズ税理士事務所
住宅ローン控除の手続きでは、「住宅借入金等特別控除証明書」と「年末残高等証明書」の2種類の書類が必要です。混同されやすいですが、用途がまったく異なります。
関連)https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/107832/
両方そろって初めて年末調整ができます。
「処理中」が続く場合は、この2つのどちらで詰まっているかを切り分けることが重要です。
年末残高等証明書は金融機関への問い合わせ、住宅借入金等特別控除証明書は税務署への問い合わせ、というように窓口が異なります。年末調整の提出期限(多くの企業で11月初旬〜中旬)を逆算すると、10月中に両書類の状況を確認しておくのが現実的なラインです。期限まで余裕がない方は、税理士への相談も一つの選択肢です。
年末残高証明書が間に合わない場合の国税庁の公式見解はこちら。
年末残高等証明書が年末調整に間に合わない場合|国税庁